2015.02.02

アメリカ遠征 2回目のダークセンダービー出場

辰己博実

[Mt,バチュラー]

【アメリカ遠征 2回目のダークセンダービー出場】

 昨年、2014年12月にアメリカはオレゴン州のMt,バチュラーで開催された、第8回ダークセンダービーのチェアスキー部門に出場してきました。一昨年に続き2度目のアメリカ遠征です。

 ダークセンダービーとは、

世界的に知られたプロスノーボーダー、ジョシュ・ダークセンが地元、オレゴン州ベンドのMt.バチェラーにてイベントを開催したというのが事の始まり。地元やスキー場の負担にならないよう、大掛かりな仕掛けを使わずになるべく少ない資金でどのようなイベントを作り出せるかを考えた結果、地元有志やボランティアを集め、手掘り・手作りで小規模な連続バンクのスラロームコースを作成してタイムを競い合うラリー形式のレース、というアイディアに行き着く。時を同じくして、将来有望な若手スノーボーダーで同じくオレゴン州ベンド出身のタイラー・エクルンドが競技中の事故で頚椎を損傷した。タイラーは保険に加入しておらず、膨大な治療費を自費で出す事を余儀なくされる。この事故を期にジョシュは企画していた大会の目的をタイラーの治療費を集める為、そして頚椎や脊椎損傷患者のチェアスキーの認知度を上げるためのチャリティーイベントにすることを決断する。大会は様々なクラスに分けられており、プロ・アマ、男女、年齢別、スプリットボードやチェアスキー部門等、老若男女、健常者、障害者が一同に介し楽しい時間を共有するイベントに育っていく。

初開催となる2006年には極少数の参加者に留まったものの、噂は広がり参加者の数は年々増加し、昨年の第6回大会の参加者数は全クラス合わせて100名を超え、今ではMtバチェラーの冬季シーズンを代表するイベントにまで育っている。昨年のエントリーは500名を超えた。

 

[コース造成中]

 私が最初にダークセンダービーに出場するきっかけとなったのは、2013年1月にダービーの主催者ジョシュ・ダークセンと出会い、ダービーの事を聞き、誘ってもらい、行ってみたいと思ったのが始まりでした。

 今回は2度目と言う事もあり、かってもわかっていたのでスムーズに現地のレッドモンド空港に到着し、一昨年も写真と現地サポートをしてくれた、RIPさんと合流。滞在期間中の食料を買いにマーケットへ行きホテルへ。アメリカのホテルには必ずバリアフリーの部屋があり、快適に過ごすことが出来た。

 最初の2日間は曇り空で雨も降りそう。コーヒー飲みながら40分のドライブ、雪も去年より少なく心配していたがゲレンデを滑る分には問題なし。またここに帰ってこれた事をうれしく思う。

リフト乗り場に行くと、コース造りで忙しいのにジョシュが来てくれて案内してくれた。ダービーコースは全て手掘りで、レッドとグリーンの2コース、大勢のローカルが手伝っていた。その中に私の事を覚えていてくれたローカルがいて再会を喜んだ。

 

[左からタイラー、私、ゲイブ、ラヴィ]

ダービー初日、アメリカ人のJPと合流し、3人で山に上がりエントリー受付へ。そこでGENTEMSTICKとPATAGONIAのチームライダーのアレックス・ヨーダとPATAGONIAのペップ・ファスに再開。ペップはスキーヤーだが「ダービーはスノーボードで出るんだ!」って言ってスノーボードブーツを履いていた。

ダービーコースのレッド&グリーンを2本ずつインスペクション(下見をする事)。昨年と違う場所にコースを作っていてタイトバンクが連続し、遅すぎると難しく、早すぎるとコースアウトしてしまう絶妙な感じが面白い良いコース。

その後、昨年出会ったチェアスキーヤーのラヴィに再会し一緒にフリーラン!ラヴィはX-GAMEのチェアスキークロスに出ているスゲー良いやつ!

[ブロークンボードオークション]

夜はオープニングパーティーのブロークンボードーオークション。壊れたスノーボードをペイントしてアート作品として販売し、売り上げはタイラーに寄付される。

 

[メインリフト]

翌日、雪が降ってその上初めての晴れ!一般の選手が滑るのを少し下見して、昨年行けなかったトップリフトが動いていたので乗り場に向かうと、アレックスとジェリーさん(ジェリーロペス)に運よく出会い、ローカルラインを案内してもらった。雪はうっすらと積もっている位だったが、面子と晴れと地形が最高だった!今シーズンの最高のパウダーだってローカルが言っていた。

夜は、PATAGONIA BENDで昨年ニセコで撮ったGENTEMSTICK太郎さんとジェリーさんのムービーの試写会。多くのローカルやアンバサダ―達が集まって盛り上がった。

 

[ダービーコース]

いよいよレース当日!レースはレッド&グリーンコースを滑ったタイム合計の早いほうが勝ちとシンプル。

昨年は転んでしまい3位だったので、転ばないよう注意しながら滑りグリーンコースはうまくいったが、レッドコースは後半でうまくスピードに乗れず結果2位。昨年より1つ上がったが、ラヴィに2秒位負けてしまって悔しい。来年こそは1番になりたい!

夜は、昨年知り合ったボルコムフィルマーのジェイクの作品Mr.Plantの試写会。

最後の夜をローカルたちと盛り上がった!

 

[ローカルたち]

帰国日、トラブル発生!早朝の便だったので5時に空港に着くと、なんと前日の悪天候で飛行機が無い!翌日なら同じルートで帰れると言われたが、空港まで送ってくれたJPが今日中に帰らなければいけないため、大荷物を持ったまま一人では無理!他に手は無いかと聞いたら、1番近くの空港まで行ければ今日中に帰れるとの事で急遽ポートランド空港までの4時間ドライブがスタート。無事出航1時間前に滑りこみミッション終了。運転してくれたJPに感謝!

今回の旅は、2回目の場所だったから知り合いも多く、また新たな多くの人たちとも出会えた。最後のトラブルはもう勘弁してほしいが、終わってしまえばいい思い出!あのドライブが無ければ見えなかった景色や、話せなかったこともあるから結果オーライ!車いすでの旅は、不便な事や大変な事も少しはあるが、やってみないと何もわからないし何も起きない。これからも可能な限り旅を続けたいと思う。

最後に、今回の旅をサポートしてくれた、多くの仲間、メーカー、家族に感謝します!

ありがとうございました。

辰己博実

レポーター紹介
辰己博実
辰己博実

チェアボーダー/カヤッカー
脊髄損傷により車椅子生活を余儀なくされたが、臆することなくアクティビティーにチャレンジし続け、現在はチェアースノーボード、夏はカヤックガイドとして活躍。カヤックにおいては日本代表として次回パラリンピック出場を目指す。

http://www2.nhk.or.jp/school/movie/bangumi.cgi?das_id=D0005130107_00000&year=2013s_id=D0005130107_00000&year=2013