ETHNOTEKが紡いでくれた彼らとの出会い pt.2
2017.10.03 内山大地・内山涼

ETHNOTEKが紡いでくれた彼らとの出会い pt.2

ETHNOTEKが紡いでくれた彼らとの出会い

そこで感じたこと

僕たちがここで感じたことはその繊細さ。
絶妙な力加減と集中力。両手、両足を使いリズムよく操作される機織り機はずっと見ていても飽きなかった。

その中に隣同士に座り、仕事をしている親子がいた。
子供は学校を今年卒業して、仕事を始めて3ヶ月くらいの見習いということだったが僕たちにはとても上手に見えた。

お父さんから技を少しずつ教わりながら一人前になっていく。こうして伝統は親から子へと伝承されていく。
僕が「日本でも昔からの文化があるが、若い人がなかなか受け継いで残していくことは難しい」と話をするとShamji氏もそれはここでも同じことだと教えてくれた。

Shamji氏自身も自分のお父さんから機織りの技を教わり、今は教えている立場になった。
しかし、少し前までは需要が少なくなっており新しく習いたいという若者も少なかったという。
今、こうしてETHNOTEKを通して新しく自分たちの作ったものを知ってくれる人、それを使ってくれる人がいるから仕事が生まれ、若い人もこれを仕事にできるようになった。

ETHNOTEKのおかげで伝統が継承されていく。と話してくれた。伝統に新しい価値を生み出したETHNOTEKが作り手とそれを望む僕たちを紡いでくれた。

そして、もう一つ印象に残っているのがShamji氏の「失敗作は絶対に売らない」という言葉。
人が作るものだから織り方を間違うことはあるそうですが、それを少なくするために10cm織ったらデザインを必ず確認する。出来上がったものも最終確認を徹底する事でミスが発見されれば絶対に売りに出されることはない。
そうして、Bhujodiのブランドはそのクオリティと信頼を得てきた。

その作業の大変さと難しさ。素直に、僕にはできないと思ってしまった。
今までもこのスレッドは好きだったけどこの作業過程を見てさらに好きになった。というよりこの人たちの努力や守り続けてきた伝統をもっと多くの人に知ってほしいと思った。

4.女性が活躍するコミュニティー

次の日は、前日までとは違うRabari(ラバリ)という女性が活躍するコミュニティーにお邪魔させてもらった。
そこはETHNOTEKのRAJA PACKインディア9のTHREADを作るコミュニティーだった。
僕たちがそこに行くと黒い布を全身に巻き、頭にも一枚黒い布を被る女性の集団がいた。

その姿はどこか排他的で僕たちは初め声をかけることができず、少し距離を置いて座った。
しばらくするとまた1人、また1人と同じように全身黒い布を身にまとった女性が集まってきた。

そして、1人の女性が慣れた手つきで針に糸を通して作業を始めた。
また1人、同じように針に糸を通して縫い始めた。その布は規則的な柄が所狭しとビッシリ縫われていた。

「えっ!これ全部手縫い???」

そんな風に少し遠くからその凄さを知り、驚いているとこっちに来なと手招きしてくれた。
彼女たちは近くに行くとみんな優しく少し恥ずかしそうにニコッと笑ってくれた。

「ちょっと裏側を見せてほしい!」
僕たちがお願いして見せてもらったその裏側には表側には見えない糸がびっしりとあった。

これは伝統的な縫い物で様々なコミュニティーによってそのデザインも少しずつ違い、日常的なものから結婚式などのお祝い事まで生活の中に溶け込んでいた。

また、単純に縫うだけではなく、見ているだけではどうなっているのかわからない刺繍もふんだんに盛り込まれていた。僕たちは、直感的にこれはすごい!日本でも売れる(僕も買いたい)!と思った。

その反面、製作までに莫大な時間を要する事も感じ取れた。
このサイズを作り上げるのに手際の良い彼女たちが作っても1か月以上かかるという。
また、彼女たちは家事の合間にこの作業を1日2~3時間行うということなので大量に作ることはできないとのことだった。

集まった女性たちは気づけば20名近くなっていた。
どこから来たのかわからない僕たちを不思議そうに思いながらも次第に普段の様子なのか、みんなで丸くなって座り作業をしながらも笑い声が聞こえた。

その様子はどこか井戸端会議をしている日本のお母さんたちのようでちょっと懐かしくもあった。

レポーター紹介
内山大地・内山涼
内山大地・内山涼

内山大地・内山涼
うちやま だいち・りょう
バックパッカー
新婚旅行で世界一周の旅をしている28歳同士の夫婦。2人の夢であった新婚旅行で世界一周を実現するため節約生活を経て、2015年6月末から夫婦で世界一周の旅に出かけています。

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