ひらく⑩
「特集」に佐伯啓思「日本人とは何なのか」、松岡正剛「日本の中のデーモンとゴースト」、前田英樹「われらの土地に名のあること」、黒鉄ヒロシ「類を見ない不思議の国」、與那覇潤「お母さまとしての天皇」などの渾身の傑作論考、そして一般論考でも、論者の本領が遺憾なく発揮され、最終号10号にふさわしい内容になりました。 全方位人文誌『ひらく』は佐伯啓思 監修者。内外の社会の激動に晒されながらも、人間の精神と心の真奥に迫るテーマ設定で「現代文明」というものの本質を考えた、その精髄には常に「保守の精神」が横たわっています。
【執筆者一覧】
[巻頭特集アート]日本人の絵画 琳派からの再検討古田 亮[特集]日本とは何か、日本人とは?佐伯啓思松岡正剛前田英樹西平 直黒鉄ヒロシ長谷川三千子與那覇 潤施 光恒[対談]アメリカニズムの衰退と日本の近代佐伯啓思×藤本龍児[論考]会田弘継森 一郎中野剛志末木文美士長谷川三千子亀山隆彦吉岡 洋鍵本 優河崎環泉 麻人下村智典+杉谷和哉平川祐弘大畑峰幸[コラム]寺下滝郎荒川洋治芦澤泰偉赤津孝夫
監修
佐伯啓思 さえき・けいし1949年奈良県生まれ。東京大学経済学部卒業。滋賀大学、京都大学大学院教授などを歴任。現在京都大学名誉教授、京都大学こころの未来研究センター特任教授。著書に『隠された思考』(サントリー学芸賞)『「アメリカニズム」の終焉』(東畑記念賞)『現代日本のリベラリズム』(読売論壇賞)『倫理としてのナショナリズム』『日本の愛国心』『大転換』『現代文明論講義』『反・幸福論』『経済学の犯罪』『西田幾多郎』『さらば、民主主義』『経済成長主義への訣別』『「脱」戦後のすすめ』など。近著に『「保守」のゆくえ』(中公新書ラクレ)『死と生』(新潮新書)『異論のススメ 正論のススメ』(A&F出版)『近代の虚妄 現代文明論序説』(東洋経済新報社)など。