ひらく②
知識と感受性と想像力に関わる文化全般へ「ひらく」。 充実の第❷号、ついに刊行!「増ページ!価格据え置き」。
現代文明や日本文化についての本質的な論議の場所を作り、混沌たる現代に対する思想的な座標を見出すために──。 できあがった冷めた知識の提供ではなく、むしろできつつある未成熟な知識の実験的な登場にも道をひらき、またまだ十分に執筆の場をもてない若い人たちの積極的な参加も歓迎しつつ、われわれの試行が、読者の皆さんとともに、今日の我が国の知的文化に対してささやかな寄与ができればと念じています。
内容 目次
巻頭言/佐伯啓思表紙のミニチュア写真家/田中達也—--The Interview吉田鋼太郎/シェイクスピアの深みと凄み、面白さ米谷郁子/二重に見る藤本夕衣/「シェイクスピアの俳句」の余韻 特別対談養老孟司×佐藤 卓/虫は人間の大先輩—--特集❶日本人の自然観・死生観特集❶対談隈 研吾×佐伯啓思/建築はどこへ向かうのか特集❶論考竹内整一/「おのずから」と「みずから」の二重性佐藤弘夫/死者たちの語らい梨木香歩/「犯しがたさ」と「里山脳」澤村修治/ひかりへの祈り—--特集❷ 科学技術を問う特集❷対談伊東俊太郎×広井良典/シゼニズムの提唱特集❷論考佐伯啓思/科学技術と現代文明の危機森 一郎/核時代のテクノロジー論藤本龍児/現代の魔術化下村智典・金澤洋隆/洞窟への回帰特集❷対談池内了×佐伯啓思/科学の現在と行方を見つめて特集❷論考末木文美士/王権と儀礼加藤文元/数学と日本人長谷川三千子/道元を読む(二)先崎彰容/本居宣長の世紀(二)金澤洋隆/欲望の現代文明と忘却されし伝統—--特別鼎談長塚圭史×森山未來×辻本知彦/ことばとからだ—--黒鉄ヒロシ/自著を描く ひらくか?とじるか?古田 亮/橋本平八ラッセル・カーク/幽霊のはなしアンクル・イザヤ 訳:澤村修治 絵:たなか鮎子澤村修治/語り部としてのカーク芦澤泰偉/本好きへの装幀噺 文字のみで装幀する力寺下滝郎/海外思潮にみる現代世界赤津孝夫/1個の石から始まった道具木多本屋/書評 又吉直樹『人間』著者紹介 編集後記
監修
1949年奈良県生まれ。東京大学経済学部卒業。滋賀大学、京都大学大学院教授などを歴任。現在京都大学名誉教授、京都大学こころの未来研究センター特任教授。著書に『隠された思考』(サントリー学芸賞)『「アメリカニズム」の終焉』(東畑記念賞)『現代日本のリベラリズム』(読売論壇賞)『倫理としてのナショナリズム』『日本の愛国心』『大転換』『現代文明論講義』『反・幸福論』『経済学の犯罪』『西田幾多郎』『さらば、民主主義』『経済成長主義への訣別』『「脱」戦後のすすめ』など。近著に『「保守」のゆくえ』(中公新書ラクレ)『死と生』(新潮新書)『異論のススメ 正論のススメ』(A&F出版)など。