むう風土記
失われつつある日本の伝統が鮮やかに蘇る! 食文化、伝統行事、地域の伝承……。
時を紡ぐ体験を通じ、温かな人々に出会う。 人や環境が変わっていくと共に、生活も食も必然と変わっていく。 現状維持も大切かもしれない。 でも、変わっていくコトも、それはそれで、また、文化のひとつだ。(本文より)
目次
目次郷土の食と文化を通じ、地域の魅力を再発見!茶節 (鹿児島県)海の鰹と山のお茶とが出会って生まれたお薬ごはんイクラと石油(新潟県)冬の宝石と古代の燃ゆる水白エビ(富山県)メジャーに上り詰めたアイドル沖縄てんぷら(沖縄県)戦後復興とともに生まれたソウルフードどぶろく祭り(岐阜県)老若男女が唄い踊る祭事オコナイとふなみそ(滋賀県)楽しく変化して受け継いでいく神事納豆餅(滋賀県・京都府)滋賀と京都の知られざるソウルフード鯨食文化となべぞうせ(長崎県・佐賀県)生命を助け、頂く酒田まつりとあんかけ文化(山形県)庄内と関西を繋ぐモノシモツカレ(栃木県)強烈な姿の神聖なる行事食
目次詳細
目次詳細●茶節海の鰹と山のお茶とが出会って生まれたお薬ごはん 不思議な飲み物 008茶節を求めて三千里!? 012鰹と緑茶のミラクル・マジック 014元気の素、そしてのんべえの安らぎ 017●イクラと石油冬の宝石と古代の燃ゆる水田んぼを抜けた先の宿へ 024鮭と石油の能代川 028宝石イクラのお値段は? 034●白エビメジャーに上り詰めたアイドル高岡の居酒屋は別世界!? 038嬉しい番狂わせ 044シンデレラ・ストーリー 048●沖縄てんぷら戦後復興とともに生まれたソウルフード〝定点パトロール〟という名の食べ歩き 054名店の予感 061戦後復興のなかで生まれたモノ 064テビチスープ会での出会い 067発見と驚きの連続、那覇ヲタツアー 071御嶽とカーはなぜ神聖なのか? 077那覇ヲタのオススメてんぷら 083●どぶろく祭り老若男女が唄い踊る祭事5ヵ所で行われる白川村のどぶろく祭り 088小さな集落・平瀬温泉のゲストハウス 090胃薬はマスト!? 095国策で失われてしまったモノ 097朝からどぶろく三昧 099そこは桃源郷だった 102どぶろくが醸し出す世界 112●オコナイとふなみそ 楽しく変化して受け継いでいくオコナイという予祝行事 120よそと雰囲気が違う梓河内 121のんべえの遺伝子 127変化するコトで行事は残る 132神様からのプレゼント 138笑い声あふれる民俗行事 143神様の願い 147●納豆餅滋賀と京都の知られざるソウルフード近畿圏も納豆好き!? 152〝きな粉+塩〟の衝撃 156仰木集落のソウルフード 159バリエーション豊富な京北の納豆餅 164平安宮中のハレの日ごはん 169●鯨食文化となべぞうせ生命を助け、頂く『ピノキオ』の世界のその先へ 176年の瀬の築町商店街 178長崎の正月料理オンパレード 182福江島の捕鯨基地へ 186鯨賓館ミュージアム 188イルカの背ビレは子どものオヤツ 193鯨の骨の鳥居 204新たな鯨料理を求めて 207午前10時の濃い目のオヤツ 210鯨の骨切り唄保存会のおばあちゃん 213骨切りの生き証人 217いざ!!〝なべぞうせ〟とご対面 220生命の循環 228●酒田まつりとあんかけ文化庄内と関西を繋ぐモノ関西人にとって〝あんかけ〟とは何か 236酒田の三大祭りごはん 239それは似て非なるモノだった 242どこまでも〝あんLOVE〟な酒田 246あふれる酒粕愛 249獅子パックンの謎 253「酒田の大火」に思う 256繁栄の象徴としての〝甘さ〟 260雪国のグラスの向こうに 266
著者
松鳥むう(まつとり・むう)イラストエッセイスト。離島とゲストハウスと民俗行事をめぐる旅がライフワーク。その土地の日常に、ちょこっと混ぜてもらう旅が好き。著書には『トカラ列島 秘境さんぽ』(西日本出版社)、『おばあちゃんとわたし』(方丈社)、『日本てくてくゲストハウスめぐり』(ダイヤモンド社)、『あちこち島ごはん』(芳文社)、『ちょこ旅 沖縄+離島 かいてーばん』『ちょこ旅 小笠原&伊豆諸島 かいてーばん』(以上、スタンダーズ)、『島旅ひとりっぷ』(小学館)などがある。季刊誌「うかたま」(農山漁村文化協会)で「日本あちこち食べ歩き 郷土ごはん」連載中。