アウトドアスポーツの聖地“スコーミッシュ”Part 2
2017.11.14 黒沢大介

アウトドアスポーツの聖地“スコーミッシュ”Part 2

アウトドアスポーツの聖地“スコーミッシュ"Part 2

Team A&F 黒沢大介

前回の第1弾ではスコーミッシュとは大体どんなところ?という部分について触れましたが、今回はいよいよMTBライドに関してレポートしたいと思います。
言わずと知れたMTBが盛んな地域BC州、その中でも特に人口が集中しているのがこのバンクーバーからウィスラ―にかけての海岸沿いなのであります。
ちょうど中間地点にあるスコーミッシュですから、もちろん盛り上がっていることは間違いないですね。ウィスラ―には世界最大級のバイクパークがあるのに対して、こちらスコーミッシュには世界最大級の面積、最大数のトレールが広がっております!

<トレール事情>

この色が付いている線がMTBで走行可能なトレールです。とても1年間で走って覚え切れる量ではないですね。こちらではトレールの難易度別で色が分けられ、マップや入口の看板等では分かりやすく選べるようになっております。
簡単なコース順に、緑→青→黒→赤となっており、少しずつレベルアップ出来るようになっているのです。簡単だからといって決して退屈な訳では無く、上級者にとってもかなり気持ち良く楽しく走れる設計になっておりますよ!
ダウンヒルがメインになっているトレール、クロスカントリーコースのようにアップダウンがあるトレール、それぞれ自分の好みとバイク、その日の気分に合わせて走るトレールやエリアを選べるのですからそれは飽きることがありませんね。
パーキングもこのマップに記載されている場所であれば、ライドの際にも駐車できる場所になっているので安心です。人気の駐車場には天気の良い休日や、アフター5の時間などには込み合って停められないほどになります。

もし、夏のピークシーズン時にライドを考えているのであれば、早朝が1番お勧めの時間帯ですよ!
トレールの中にはハイキングやトレールランニングと共用になっているものもあるのですが、写真の看板のようにそれぞれがその存在を認識しあっているので、トレール上で遭遇してもかなり自然に挨拶を交わします。同時にMTBライダーもトレールランニングを、ハイカーもMTBライドを楽しんでいたりするので、それぞれのトレールネタで会話に華が咲くこともしばしばであります。
トレールの名前もセンスが良く、カッコいいものから頓知の聞いたものまで!スコーミッシュで1番有名なトレールといえば「ハーフネルソン」を思い浮かべる方も多いかと思うのですが、実はその近くに「フルネルソン」というトレールも存在していたり、新しく今年にオープンした「メドウオブグリズリー」や英語で表記するとピンとくるのですが、「Man Boobs」といった面白い名前まで。こちらでの会話になじむためにはトレール名を覚えることも大事なのであります!

こうしたトレールをメンテナンスし、新しいものを作り出しているのが「SORCA(Squamish Off Road Cycling Association)」という団体であります。彼らはコースの維持管理だけでなく、マウンテンバイクを盛り上げるために様々なイベントを開催したり、スコーミッシュには欠かせない団体となっております。もちろん行政からの補助、トレールパスといったライダーからの有志での寄付なども存在しますが、こうしたトレールビルド、維持管理が1つの仕事となっていることも、ここスコーミッシュのMTBシーンが盛り上がっていることの要因でもあると感じます。

スコーミッシュのトレールは本当に様々な種類が存在致します。写真のようなラダーセクションから、ハーフネルソンのようなスムーズでフローなトレール。スラブと呼ばれる一枚岩を降りる度胸試しのようなセクション、そして何時間もかけて登る高原のトレールまで本当に全ての要素が楽しめる場所です!

気分に合わせて、バイクの種類に合わせて、走る時間によっても当然回るコースが変わりますし、とりあえずスタート前に友達と「今日はどこ走る?」という会話が生まれることは間違いありません。
エリアも大体大まかにわけて3つに別れており、人によって好きなエリアが違うのも面白いところですね。有名なハーフネルソンが存在するエリアは「ダイアモンドヘッド」と呼ばれる場所で、なんとそのすぐ麓には大学が位置しております。
そんな大学に通っていたら、毎日昼休みと放課後に乗りに行ってしまうことでしょう・・・。
それぞれトレールの途中には、湖があったり、景色の良いスポットもたくさんありますので、ランチを背負って山頂で食べるなんてライドの仕方も休日を良い1日にしてくれるはずであります!

<たくさんのMTBイベント>

スコーミッシュにはもちろんMTBに関するイベントが夏の間はたくさん開催されております。地元には前項で紹介した「SORCA」という団体が存在し、トレールメンテナンスと共にローカルライダーが楽しめるイベントを毎週のように開催しています。
その代表的なものが「トゥーニーレース」と呼ばれるショートXCレースであります。
その名の通り、トゥーニー(2ドル)を払えば誰でも参加できるXCレース、老若男女のホビーライダ―から世界でも活躍するようなXCレーサーまで出場者の幅は本当に広いです!
隔週の水曜日夕方6時半からスタートになるので、仕事終わりにそのまま駆けつけるなんて人も大勢、多い時には200人程になるのではという盛り上がりであります。

その理由にはレースの手軽さはもちろん、終了後に毎回ビールと軽食が付いてくるというお得感があります!頑張って汗を流した後に、仲間と団欒しながら飲むビールに代えられるものはありませんね。毎回レースごとに地元の企業や自転車関係に限らない様々なお店がスポンサーとなり、こうしたことが実現出来ている訳であります。本当にMTBが地域に根付いている証拠なのですね。


その他のビッグイベントもここスコーミッシュを舞台に開かれております!
代表的なものの1つに、世界最大のMTBステージXCレースの1つ「BC Bike Race」があります。こちらはBC州を舞台に毎日違うエリアを移動しながら約1週間に渡って繰り広げられるレースなのですが、その中でも特にスコーミッシュラウンドはトレールの面白さに定評があるのです!かなり過酷なレースでありますが、面白いトレールを走るライダーの表情には笑顔が、2017年も天候に恵まれ大盛り上がりの中レースが行われました。私が働いていたコルササイクルも地元での開催ともありもちろん全面協力いたしました!応援からボランティアまで、ショップスタッフからお客さんまで全員でレースをサポートしておりました。
一番大きいレースイベントはこのBCBRでありますが、この他にも長距離エンデュランス系のイベントを中心に夏の間は定期的にイベントが開催されておりますので、それに合わせて訪れてみるのも良いかもしれません。

50km程北上した場所にあるウィスラ―バイクパークでは、世界最大ともいえるMTBイベント「クランクワークス」が8月に開催されます!こちらは世界各国からワールドカップを走るレーサーはもちろん、スロープスタイルと呼ばれるトリックを競う競技もあるのでフリーライダーも大集合、そしてもちろんホビーライダーもこのイベントに参加、観戦に大集合いたします!夏休み期間ともあって会場にはキッズもたくさん、この時期コースを走るために乗るリフトは1時間待ちと、テーマパークなんじゃないかって程であります。
1年を通してもウィスラ―に人が1番集まる1週間だそうで、その経済効果もかなりのもの!MTBがここまで人を熱狂させることが出来るなんて、最初に訪れた人はかなりの衝撃を受けて帰っていきます。
夜に開催されるパンプトラックチャレンジ等もあり朝から晩まで本当に大盛況!ウィスラ―のビレッジ内にはいつもムービーや雑誌で見るようなライダーに会うことが出来ます。運が良ければあの憧れのライダーと会話や、サインがもらえるチャンスがあるかもしれませんよ!

ウィスラ―ビレッジの中には世界で数店舗しかないTLD(Troy Lee Designs)公認のショップが存在しております。ライド以外の部分でも色々楽しむことが出来ますのでオフの時間も充実いたしますね!

このようにスコーミッシュは地元の世界最大級トレールを走ることはもちろん、夏の間は様々なイベントが開催されているので参加するのもよし、少し足をのばせばバイクパークのあるウィスラ―へ行くことも簡単です!そういった視点からみても、最高のMTBタウンと言われる理由なのですね。
次回はちょっとした生活情報等について触れたいと思います!

レポーター紹介
黒沢大介
黒沢大介

MTBライダー
Team A&F

 高校生時代よりマウンテンバイクを始め、すぐにダウンヒル競技の世界へ飛び込む。高校3年時に出場した世界選手権をきっかけに、世界で活躍することを目標に海外遠征を重ねる。ダウンヒルではワールドカップ等世界各地を転戦し、近年流行になりつつあるエンデューロ競技でも日本人では数少ないEWSフィニッシャーとなる。