A&F BOOKSから『Back to the Wild 』森を失ったオランウータンが出版されます。
2024年3月下旬刊行予定の新刊『Back to the Wild 』森を失ったオランウータンが出版されます。
『Back to the Wild 』森を失ったオランウータン 本体1,800円+税
柏倉陽介:著 B5変上製 オールカラー136頁 写真集
ISBN978-4-909355-45-4 C0072
巨大なパームオイル産業の陰に生きるオランウータンの孤児たちがトラウマを乗り越え、木登りを学び、森で生きる力を取り戻していく。自然と文明の境界に生きる野生動物の再起を追ったドキュメンタリー写真集。
ある朝、檻舎に向かうとオランウータンの孤児がタオルをかぶっていました。
いつからそうしていたのでしょうか。
頭からつま先までタオルにくるまり、じっと壁を見つめています。
さびしい、かなしい、お母さんに会いたい。
言葉を話さなくても、孤児の言いたいことがわかるようでした。
巨大なパームオイル産業の陰に生きるオランウータンの孤児たちがトラウマを乗り越え、木登りを学び、森で生きる力を取り戻していく。自然と文明の境界に生きる野生動物の再起を追ったドキュメンタリー写真集。
本書の売り上げから、印税として著者に支払われる全額と本の売上金の一部をセピロク・オランウータン・リハビリテーションセンターに寄付します。
本書に寄せて アウトドアマン(株式会社エイアンドエフ会長)赤津孝夫
地球上から東京都と同じ面積の森林が、1週間ごとに開発され消え続けてているといいます。森林に住むオラウータンが絶滅危惧種になった原因は、農地開拓、違法伐採、密漁、地球温暖化による生息環境の変化などで全て原因は人によるものです。(中略)絶滅危惧種になっているオラウータンの命運は、そのまま人類の未来に繋がるシンボルといえます。持続可能な生活を築いていく上で、オラウータンを見守る活動に協力することは一人一人のライフスタイルを考え直すきっかけになります。
柏倉陽介 (かしわくら・ようすけ)
1978年、山形生まれ。撮影分野は自然風景、野生動物、人物、文化、環境問題など多岐にわたる。米国立スミソニアン自然史博物館、ロンドン自然史博物館、国連気候変動枠組条約締約国会議にて自然や環境をテーマとした作品を展示。ナショナルジオグラフィック国際フォトコンテスト、ワイルドライフフォトグラファー・オブザイヤー、レンズカルチャーなど主要な国際写真賞に入賞し、国際モノクローム写真賞では審査員を務める。近年は、趣味のDIYで日本最北の礼文島空き家を改装し、第二の撮影拠点にしながら、星空鑑賞区を作っている。弊書編集の寺倉力氏と、山と共に生きる人々をテーマにした「Because it is there…」を14年にわたり登山誌にて連載している。